アバターでテレワーク

2020.03.05

#アバターでテレワーク


高まるテレワークへの関心

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出先での感染の不安に加え、小中高の臨時休校による、働きに行きたくても行けない状況が生まれています。この状況を受け、いま「働き方改革」の解決の1つとして注目されていたテレワークへの関心が高まってきています。

「東京都 多様な働き方に関する実態調査 2019年」によると、現状、テレワークの導入状況は25.1%とまだまだ1/4程度。遠くの場所から働く、テレワークというスタイル。出勤せずに、自宅でもできるという点はメリットですが、そもそも接客業など、どうしても現地でのお客様対応が発生する職種では、やりたくてもできないことが多いといった難点もあるのではないでしょうか。

ここで少し視点を変えてみます。テレワークが『できる』か『できないか』か、ではなく、仕事の要素を切り分ければ、『部分的なテレワーク』ができるのではないか。しかも、生身ではなく、アバターの姿を操作して働くことで、さらにその可能性は膨らんでいきます。

アバターになることで、どんな状況でも働ける環境へ

例えば、『部分的なテレワーク』を接客の仕事に置き換えてみます。店舗スタッフの場合、普段は「品出し・陳列」「発注」「接客」などを業務としていることが多いでしょう。
物理的にその場にいないとできない「品出し・陳列」は無理でも、「発注」や「接客」に関しては、遠隔からの通信である程度の対応が可能となります。受付応答、簡単なQ&Aなどの要素は遠隔で対応し、現地の作業負担を改善する。数名のチームを作り、シフトを組むことで、順番でテレワークで働ける日をつくる。店舗での作業負担を軽減することで、労働時間の短縮や、新たなサービスへの取り組みなど、人材配置・活用の最適化も可能になります。

#アバターでテレワーク

コミュニケーションもクリアにするアバター効果

アバターというと、まだまだ一般的には取り付きにくい印象を受けることも多いかもしれませんが、生身の人間にはない利点もたくさんあります。その一番大きな要素は、第一印象を自由にコントロールできるところ。つまり、伝えたい情報とマッチした見た目でコミュニケーションがスタートできることがあげられます。人が与える第一印象が悪いというわけではありませんが、伝えたい情報の種類によっては、時にノイズとなる場合があります。しかし、アバターの姿を借りれば誰もが、魚の説明は「漁師のようなアバター」で、ファッションは「今どきの女性スタッフアバター」で、といったようにより伝えたい情報がクリアに入ってくるよう第一印象をコントロールできます。

例えば、ご引退されたがスキルをお持ちの高齢者をアバターとして雇用すれば、年齢によるノイズが排除され、スキルのあるスタッフとして新しく再雇用でき、人材の有効活用につながるなど、遠隔地から瞬間移動的にどこにでも行けるという点だけでなく、アバターを活用することで、コミュニケーション精度の高い新しい手法のテレワークが実現できます。5Gの時代が到来し、大容量通信が可能になれば、ホログラムでアバターとして現地に出現し、モニターすら必要としない未来の接客のカタチも描けるでしょう。

#アバターでテレワーク

我々、YRK&グループに属する(株)アドパックでも、アバターで働く「バタラク」という3Dアバター遠隔接客システムを通じて、新しいスタイルのテレワーク環境の整備を応援しています。経済全体が循環不全に陥りつつ状況ではありますが、捉え方を変え、「伝える」と「働く」を同時に効率化することを一考してみる良いタイミングなのかもしれません。

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株式会社アドパック
執行役員
宮城亮平 Miyagi Ryohei
Writer

株式会社アドパック
執行役員
宮城亮平 Miyagi Ryohei

2006年 新卒で株式会社アドパックに入社。「大手流通小売業の52週の売場演出」「新店・改装等の店舗活性化」「メーカー各社の販売促進」に携わりながら、2018年12月に立ち上げた日本初のバーチャル接客サービス「バタラク」の事業を推進。人手不足が問題化している世の中に対して、「バーチャル技術」と「ヒューマンパワー」を掛け合わせた手法で、新しい接客のカタチを創造する活動を行う。