2021.05.22
コロナで、今までできなかったことや、我慢していたことを、人々がはじけたように行う、というあれです。
ワクチン供給が上手くいけば10月から年末年始、年明けにかけて、いわゆる、リベンジ消費とやらが行われることになるのではないかという仮説が生まれてきています。
これまでの歴史でも、パンデミックの後には、同じようなことが繰り返されたそうです。
ではリベンジ消費で復活する業界はと言うと、シンプルに考えると、打撃の裏返しで、飲食・外食業界、旅行業界、イベント・レジャー業界などになるかと思います。
ネットを見ていると、『リベンジ消費銘柄』なる言葉も出始めていて、上記のものにプラスして、ブライダル業界、百貨店、黒もの家電などなどの名前が並んでいます。
面白い所では、人間ドックなんていうのもあります。
ワクチン接種が先行している外国はどうなっているかというと、経済的な業界単位での、固まり感のあるニュースはまだ見受けられなくて、大体、屋外でわいわい騒いで飲んでいる人々、的な感じで、表層的な情報しかまだなさそう。
たぶん、僕もワクチンを打ち終えたら、屋外でわいわい飲みたいと思うのです。
でも、果たして事はそう簡単なのでしょうか? リベンジ消費で、業界が元に戻ってよかったね、ってなるのでしょうか?
ニューノーマルというと、働き方とか、デジタル系の方に話が行きがちですが、本当にとらえなければならないのは、価値観の転換だと思います。
そして、個人的に最も興味があるのは、今の高校生から小学生ぐらいまでの子供たち。5年後、10年後の、未来の消費者における価値観の転換。価値観がまだ定まらない中で、今回のコロナ禍を経験した子供たちって、どんな価値観を持った大人になるのだろうか。今のタイミングで、それらの未来の消費者をも意識したスタンスを打ち出せるか否かで、その企業のブランド価値が、これまでと大きく変わると思うのです。
リベンジ消費を見据えながら、人々の価値観の転換をとらえた企業や個人が、この先5年ぐらいで業界のゲームチェンジャーになる可能性があるのではないでしょうか。
また、傷んだ個人経済を織り込んでおく必要もあるとの思いもあり、職を失ったり、手取りが減ったりした人も大勢いるとの思いもあります。
それらも踏まえ、リベンジ消費でニューノーマルって、どんな状態なのでしょうか?
突然ですが、三匹の小豚の話。
三兄弟の小豚がいて、それぞれが家を作ります。長男は、短時間でワラの家を作りました。次男はその次の速さで、木の家を作りました。三男は、時間がかかったけど、レンガの家を作りました。そこに、オオカミがやってきて、ワラの家は一瞬で吹き飛ばされて、木の家も、時間がかかったけど、壊されてしまいます。最後の、レンガの家は頑丈で、オオカミには壊されませんでした。ここから得られる教訓は?
時間がかかるかもしれないけど、しっかりとした家を建てる方が、安心だし、良いね、という話?
これを、ニューノーマル的に考えると、ワラの家はちょっと困るけど、時間をかけてそんな頑丈なレンガの家を作って、どうするの?建築のために、長いローンも組まなければならないし。永久なんてないんだし、原状復帰とかとても大変そう。だいたいそこにずっと住むかもわからないしね。仕上がるまでに、時間がかかるのもちょっと違う気もする。短時間でできる、木の家で十分じゃね?もしかしたら、一部、DIY的に自分でも建築に参加できるかもしれないし。素材もエコだし。ダメになったら、また、そこだけ修理すればいいじゃん。別に誰かに自慢するわけでもないし・・・と、となるかも知れません。
多くの借金を背負って、時間がかかり、頑丈で、華美で、環境への負荷が大きいものは、敬遠されるのではないかということ。
そんなことを考えると、キーワードは、物心両面での『軽さ』ではないかと思います。
飲食・外食業界×軽さってどんなこと?
旅行業界×軽さってどんなこと?
イベント・レジャー業界×軽さってどんなこと?
ブライダル業界×軽さってどんなこと?
百貨店業界×軽さってどんなこと?
黒もの家電×軽さってどんなこと?
人間ドック×軽さってどんなこと?
ファッション×軽さってどんなこと?
などなど。
リベンジ消費をうまくとらえて、短期的に状況を好転させるのは必要ですが、5年から10年のスパンで考えてみるとき、物心共に、『軽い』というフィルターをかけてみるのはいかがでしょうか。新たな切り口が見えてくるかもしれません。
ゲッターズ飯田さん、という占い師がいて、2020年12月から、220年ぶりに風の時代が始まるとのこと。そうすると、モノの時代からココロの時代へと移っていくそうです。これまでの価値観が一変するとのこと。その、風の時代のキーワードが偶然『軽さ』とのことでした。
なんか、この占いをもとに、このコラムを書いたと思われると何なので、あえてあとがきとして書きました。おしまい。